<特集> 2016年春ダイヤ改正 京阪②<詳細分析編1> (特集第一号・番外編その1)
みなさんこんにちは。先日(2月18日)に一旦完結しました第一号特集記事ですが、今回からはその番外編として、
-
本編で取り上げていなかった会社の改正内容の紹介
-
本編で取り上げていた地域の一部(基本的に関西地域)について、実際の時刻表や利用状況を見てみての考察
を行っていきます。この番外編は今後改正時期にかけて不定期で数回掲載する予定です。
番外編の最初となる今回の内容は、本編第12回(http://nrcofficial.hatenablog.jp/entry/toku01_12)で概要に触れた、京阪ダイヤ改正の詳細についてです。昨日から京阪の公式サイトで各駅の新ダイヤの時刻表が見られるようになりました。これをもとに、本編で触れていた点を中心に具体的に詳しい内容を見ていきたいと思います。
①特急関連の所要時間短縮と日中のダイヤパターン変更
日中時間帯の特急の所要時間(各支線の駅と本線の駅の間の所要時間を含む)を短縮することは、今回の改正の目玉の一つとされています。改正後の特急の淀屋橋-出町柳間の所要時間は54分となっています。これに関連する変更点を見ていきます。
-
日中の特急運用は、現在が13運用のところが12運用になる見込みです。このうち8運用が2扉車、4運用が3扉車での運用となります(平日・土休日とも)。
-
特急の速達化に伴い、準急の特急待避駅が変更されます。改正前は枚方市・丹波橋・三条で待避を行っていましたが、改正後は香里園・樟葉・丹波橋・三条での待避に変更されます。これにより、淀屋橋~京橋間各駅と枚方市駅との間の有効本数が1時間に12本から6本となり、特急に乗客が集中する可能性があります。
-
交野線については、私市発枚方市行きの日中の発車時刻が変更されます(x2分発→x4分発)。本線の時刻変更・時間短縮とあわせて、特に京都方面各駅と交野線内各駅との間の所要時間が短縮されます。
-
宇治線については、中書島発がx4分発からx0分発に、宇治発がx2分発からx9分発に変更になります。本線の特急と宇治線への接続時間は基本的にほぼ従来どおりですが、宇治線→淀屋橋行き特急の接続時間は2分に短縮されます。
これに関係して日中のダイヤパターンが変更されます。本編第12回でも触れていますが、ここでも触れておきます。
改正前 |
改正後 |
||
出町柳発着特急 |
6本/h |
出町柳発着特急 |
6本/h |
樟葉発着急行 |
3本/h |
出町柳発着準急 |
6本/h |
出町柳発着準急 |
3本/h |
||
出町柳発着普通 |
3本/h |
枚方市発着普通 |
3本/h |
萱島発着普通 |
3本/h |
萱島発着普通 |
3本/h |
なお準急が増発されるため、萱島駅や光善寺駅から大阪市内各駅への利便性は向上することとなります。
<以下2016/3/5 補足>
今回の改正により、西三荘・門真市・古川橋・大和田の各駅から京都方面の各駅(樟葉以遠)に向かう場合に関しては従来より不便になるようです。
従来は、萱島行き普通から出町柳行き準急に萱島で乗り換え、その準急から枚方市で特急に乗り換えるパターンと、出町柳行き普通から枚方市で特急に乗り換えるパターン(枚方公園・枚方市・樟葉へ急ぐ場合は香里園で急行に乗り換え)がそれぞれ毎時3回あり、有効本数は毎時6本となっていましたが、改正後は萱島行き普通から萱島で準急出町柳行きに乗り換え、枚方市ないし樟葉で特急に乗り換えても、後続の普通枚方市行きから枚方市で特急に乗り換えても同じ特急となるため、有効本数が毎時3本となり使いずらくなるようです。なおこれは逆方向についても同じです。
<補足ここまで>
②快速特急「洛楽」の定期運転開始
土休日ダイヤにおいて快速特急「洛楽」の定期運転が始まります。
これまで観光シーズンに臨時列車として設定された快速特急「洛楽」。改正後は定期列車として多くの観光客の利用が期待される。写真は2015年秋シーズンのもの。 @橋本~八幡市間 2015.11.22撮影
なお、「洛楽」運転時間帯の基本運転パターンは次の通りです。特記のないものは淀屋橋・中之島~出町柳間と押しでの運転で、この他も大阪側の発着駅は淀屋橋か中之島です。
-
快速特急(8両)…毎時2本
-
特急(8両)…毎時4本(全区間先着)
-
淀発着の急行(7両)…毎時2本(全区間先着、夕方の淀屋橋行きの後半は全区間通しの準急に変更)
-
準急(7両)…毎時2本
-
普通(7両)…毎時4本(夕方の中之島行きの後半は毎時2本)
-
枚方市発着の普通(7・8両)…毎時2本
快速特急「洛楽」運転時間帯の難点といえるのは、京橋駅基準で中書島・丹波橋へ向かう先着列車が最大16分空く点でしょうか。仕方のない面があるとはいえ、少々不便といえます。
なお快速特急のうち、出町柳行きの1本目(淀屋橋9:00発)は比叡山連絡、出町柳行きの3本目(淀屋橋10:00発)は鞍馬・貴船連絡として運転し、出町柳駅でそれぞれの方面へ向かう叡山電車の展望列車「きらら」と連絡します。
通勤快急については、従来平日に6本設定されていたのが4本に変更されます。また全列車が中之島行きでしたが改正後は1本が淀屋橋行きとなります。
快速急行については、平日において枚方市始発の中之島行き快速急行が新たに設定されます。また、快速急行・通勤快急ともに、朝ラッシュ時を問わず一部が7両編成での運転となります。
区間急行は萱島発6時台については2本増加(かわりに準急が1本減少)、萱島発7時台については通勤準急1本を廃止してかわりに区間急行を1本増発します。また、萱島発8時台後半~9時台前半には区間急行が2本増加していますが、萱島発9時台後半発のものは運転がなくなっています。
通勤準急については、このほかに最初の2本も廃止されます。また、準急についてはここでも大きく変更されていますが、書き出すときりがないので割愛させていただきます。
途中ですが、1回にまとめるには少々量が多かったため今回はここまでです。続きは次回にまわします。
参考
京阪公式ホームページ内「ダイヤ検索」「時刻表検索」(京橋駅・萱島駅・枚方市駅・樟葉駅・淀駅・中書島駅・出町柳駅・私市駅・宇治駅等の時刻表を参照しました)
および新ダイヤ案内ページ「新ダイヤの京阪特急はOKeihan! 」http://www.keihan.co.jp/traffic/specialtrain-goods/newdia20160319/
執筆:部長補佐(No.7005)
校正:部長(No.6903)
写真:No.7203
特集第一号記事本編の記事はこちらです↓