<特集> 2016年春ダイヤ改正 阪急神戸線(特集第一号・その13)
今回からは本日発表された阪急神戸線・阪神・山陽・近鉄のダイヤ改正の内容を数回に分けてお届けしていきます(JRのダイヤ改正についての記事はしばらくお休みです)。この4社のダイヤ改正日はいずれも2016年3月19日(土)です(京阪と同じ)。今回はこの中で阪急神戸線のダイヤ改正をとりあげます。
※阪急神戸線のダイヤについては、時刻表の発表後をもとに詳細について執筆しています。こちらもあわせてご覧ください。
(平日朝ラッシュ時のダイヤパターンについて→) http://nrcofficial.hatenablog.jp/entry/toku01_ex03
(平日朝ラッシュの前後・深夜・土休日朝について→) http://nrcofficial.hatenablog.jp/entry/toku01_ex04
(平日夕ラッシュ時について→) http://nrcofficial.hatenablog.jp/entry/toku01_ex05
①通勤特急の増結作業廃止
現在、平日朝ラッシュ時の通勤特急は多くが新開地駅・高速神戸駅発着で運転されており、西宮北口駅や神戸三宮駅で増解結が行われていますが、改正後は10両編成の通勤特急は神戸三宮以東でのみの運転となり、全区間10両編成で運転されます。この10両編成の通勤特急の神戸側先頭車両は女性専用車両となります。
10両の通勤特急は、上りは西宮北口発梅田行き6:52発1本と神戸三宮発の6:53~8:41発の8本(15~16分間隔)、計9本が運転されます。このうち西宮北口始発のものは神戸線で現在上り1本だけ運転されている急行梅田行きの時間となっており、この急行が普通に置き換わって、普通からこの始発の通勤特急に接続する可能性もあります。また、神戸三宮始発の通勤特急は現在の通勤特急と同じくおおむね16分間隔での運転となりそうです。また、下りは西宮北口7:18発の列車1本と梅田駅7:13発~7:59発の4本(15~16分間隔)、計5本が運転されます。このうち西宮北口始発のものは現在西宮北口始発の特急神戸三宮行きの発車と同じ時刻となっているため、これがそのまま10両の通勤特急となるものと見込まれます。また、現在梅田駅発については、前2本に相当する時間帯の列車は現在8両編成での運転となっており、ここだけを見れば増結になります。
西宮北口駅に入線する8両編成の通勤特急新開地行き(7020F)。2015/9/24
②通勤急行の増結廃止、全区間8両編成で運転
現在5本ある上り通勤急行にも10両編成で運転されている列車が朝の上りに3本ありますが、こちらについては西宮北口駅での増結作業が廃止され、全区間8両編成での運転となります。また、神戸三宮始発だったものが新開地・高速神戸始発に変更され、神戸三宮で始発の通勤特急に接続する形となります。また、西宮北口駅での上りホームの通勤特急と通勤急行の到着ホームをいれかえて、通勤特急が降車ホームがある4番線に発着することで、混雑緩和をめざすとのことです。
なお、現在一部列車が10両編成で運転されている特急については、特に記載はありません。プレスリリースの表紙には、「運行途中での車両の増結・切り離しを減らし、所要時分の短縮を図ります。」とかかれているため、昨年ダイヤ改正された宝塚線とは異なり、運行途中での車両の増解結が完全になくなるというわけではないようです。通勤特急の解結だけになる可能性も排除しきれませんが、特急の10両編成の運転とそれに付随する増解結は残る可能性が高いかと思われます(10両で運転される特急の本数が減る可能性は否定できません)。
③夕ラッシュ時の上り特急の所要時間短縮
夕ラッシュ上りの「特急」の所要時間短縮をはかり、上り特急は新開地~梅田間で約3分短縮とされています。現在この時間帯の上り特急の多くは高速神戸駅で3~4分停車しているため、この停車時間を削減する可能性が高いでしょう。
④平日深夜時間帯に各線で増発
梅田23時台前半発の快速急行・普通を1本ずつ増発し、梅田駅23:30発まで10分間隔となります。
改正前 |
改正後(想定) |
||
梅田発時刻 |
種別/行先 |
梅田発時刻 |
種別/行先 |
23:00 |
快速急行/新開地 |
23:00 |
快速急行/新開地 |
- |
23:03 |
普通/神戸三宮 |
|
23:08 |
普通/神戸三宮 |
23:10 |
快速急行/新開地 |
23:15 |
快速急行/新開地 |
23:13 |
普通/神戸三宮 |
- |
23:20 |
快速急行/新開地 |
|
23:23 |
普通/神戸三宮 |
23:23 |
普通/神戸三宮 |
23:30 |
快速急行/新開地 |
23:30 |
快速急行/新開地 |
この増発にあわせて、伊丹線・今津線(西宮北口~宝塚)・甲陽線でも増発が行われます。なお、今津線(今津~西宮北口)については増発はないようです。
これ以外の時間帯については特にダイヤパターンの変更は行われないとのことです。また、宝塚線・京都線のダイヤに変更はありません。
以上、阪急神戸線の改正内容をお伝えしました。次回以降も続けて今日発表された阪神・山陽・近鉄の改正内容を順にとりあげていきます。
執筆:副編集長(No.7005)
写真:部長(No.6903)
特集第一号の過去記事はこちらです↓