<特集> 2016年春ダイヤ改正 近鉄①(特集第一号・その15)
今回と次回は近鉄線のダイヤ変更の内容をとりあげていきます。
【特急列車関連】
①桑名・四日市・白子の各駅関連の利便性向上
名阪特急においては、大阪市内-名古屋間で津(と一部列車は大和八木)のみに停車するいわゆる「甲特急」と、主要駅に停車するいわゆる「乙特急」がありますが、今回のダイヤ改正では三重県内でのみ主要駅に停車する、いわば甲特急と乙特急の間にあたるような列車が登場します。具体的に見ていきましょう。
-
土・休日名古屋6:00発大阪難波行き特急が桑名・四日市・白子・名張に停車するようになり、これらの駅から大阪難波まで1本でいけるようになります。なお、桑名6:19発大阪上本町行き特急はこれに統合されて廃止されるため、伊賀神戸・桔梗が丘では停車本数が減ることとなりそうです。
-
大阪難波21:00発名古屋行き特急が白子・四日市・桑名に停車するようになり、乗り換えの手間がなくなります。なお、平日松阪22:18発名古屋行き特急はこれに統合されて廃止されるため、松阪・伊勢中川では本数が減ることになりそうです。
-
平日において、鳥羽20:40発名古屋行き特急が新設されます。この特急には大阪難波20:00発名古屋行き特急から津駅で乗り継ぐことができ、白子・四日市・桑名へ向かうことが出来ます。
朝ラッシュの役目を終え、近鉄名古屋から富吉検車区に回送される22600系+22000系+30000系8連。近鉄特急は観光だけでなく、ラッシュ時の通勤利用も多い。@近鉄蟹江駅 2015/12/14
この他にも今回の改正では特急についてサービス向上が図られています。
②名阪特急の増発・運転区間変更・停車駅変更
-
土・休日において、名古屋8:20発の大阪難波行き特急(甲特急)が増発されます。
-
大阪難波6:30発と7:30発の名古屋行き特急と、名古屋を17:30~21:30に発車する大阪難波行き特急(乙特急)が伊賀神戸駅に停車するようになります。
③伊勢方面特急の増発・運転区間変更・停車駅変更
-
松阪7:01発特急大阪上本町行きが運転されます。これにあわせて津駅を7時台に出発する大阪上本町行き特急1本が廃止されます。
-
久居駅に新たに名古屋行きの特急が朝に4本、宇治山田行きの特急が夜に2本停車します。
-
平日において、大阪上本町18:50発,19:50発の鳥羽行き特急を5分繰り上げて松阪行きに変更し、名古屋19:15発,20:15発の松阪行き特急を鳥羽行きに変更します。
④南大阪線関連
【一般列車関連】
<奈良線>
⑤快速急行の増発
主に平日において阪神線との直通が拡大されることは前回の記事に書いたとおりですのでそちらをご参照いただくとして(この記事の一番下にもリンクがあります)、これとは別に平日において奈良22:18発大阪難波行き快速急行も増発されます。
⑥奈良行きの終電時刻の繰り下げ
大阪難波から奈良に向かう最終の区間準急大和西大寺行きが大阪難波23:55発区間準急奈良行きに変更されます。現在の近鉄奈良行きの最終列車は大阪難波23:49発(土休日は23:46発)の普通(改正後は東花園行きとなるものと思われます)ですので、終電時刻が繰り下がります。
⑦始発列車繰上げ・種別変更
奈良5:14発の大阪難波行き準急について、発車時刻が繰り上げられ、奈良5:10発の大阪難波行き区間準急となります。なお大阪難波駅への到着時刻はほぼ変わらないものと思われます。
大阪線・京都線・名古屋線系統の一般列車関連の変更内容については、次回触れます。
執筆:部長補佐(No.7005)
写真:No.7211
特集第一号記事のこれまでの記事はこちらです↓