<特集> 2016年春ダイヤ改正 北海道②(特集第一号・その11)
今回は、北海道のうち新幹線関連以外の改正内容について触れていきたいと思います。
<特急・快速列車関連>
③すずらんの運行形態変更
新幹線開業によって北斗の時刻が大幅に変更になるのに合わせ、すずらんも北斗の運行間隔が開くところへの設定になるなど時刻が大幅に変更となります。またはまなすが廃止になることに伴って、早朝に室蘭発の1本が(札幌到着時刻は「はまなす」に比べ1時間遅くなりますが)、夜に札幌をはまなすと同じ22時に発車する1本が増発されます。
また、2号・5号は東室蘭終着・始発となり、室蘭へは普通に乗り換えることとなります。
④スーパーカムイとエアポートの直通運転とりやめ
前々から遅延の原因となることや5両・2ドアの列車で運行することによる混雑により批判の多かった旭川-新千歳空港の直通運転が廃止となります。これによりエアポートは6両・3ドアの721系・733系に統合されます。
スーパーカムイは1号の発車時刻を16分繰り上げ、旭川到着を8時とします。また朝ラッシュ時間帯以外のすべての列車で札幌-旭川間の所要時間を1時間25分とします。
エアポートは、直通運転の廃止に伴い、新千歳空港発車時刻が0分・15分・30分・45分に統一されます(一部例外あり)。
<普通列車関連>
⑤札幌圏普通の増発・統合・増結ほか
千歳線では、夕ラッシュ時間帯に3両の列車4本を統合して6両の2本に変更します。また札幌18時台発の普通苫小牧行きはすべて6両に増結されます。また、最終列車の前に30分ほど空きがあったところに列車を増発し、列車間隔を改善します。(なお、それに伴い、苫小牧への最終列車が15分繰り上げとなっています。)
札沼線(学園都市線)では、朝の札幌行き2本と北海道医療大学行き1本が6両に増結されます。
函館線の江別・岩見沢方面では、朝の列車間隔が広がっている時間帯に江別発札幌行き普通が増発されるほか、終電の1本前の札幌発江別行きの列車が岩見沢行きに延長されます。
小樽方面では、19時台後半から21時台の快速・区間快速の運転がとりやめられ全て普通に置き換わるほか、一部列車の6両への増結が行われます。
なお、札幌→手稲を運行しているホームライナーは21:32発の列車が廃止となります。
⑥キハ40系運用減少に伴う減便
キハ40系が老朽化しており、運用に入る車両数を減らさざるを得ないため、各地で減便が発生します。各路線ごとの減便本数は以下の通りです。(カッコ内は現在の本数)
函館線 函館-長万部 4本(49)・長万部-小樽 5本(35)
石勝線 千歳-夕張 8本(25)
根室線 滝川-釧路 10本(78)・釧路-根室 8本(21)
釧網線 網走-釧路 8本(27)
キハ54系やキハ150系がメインで使われる路線(留萌線や富良野線など)への影響は少なかったものの、石勝線や札沼線・花咲線などではかなりの本数が減少する結果となりました。
現在のJR北海道の体力では札幌都市圏以外の普通列車用の列車の新製も難しく、しばらくはこの厳しい状況が続くものと思われます。
ここまで2回で北海道のダイヤ改正の要点をまとめました。JR北海道の一刻も早い再起を願うばかりです。
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執筆:No.6902
校正:副編集長(No.7005)
写真:部長(No.6903)