灘校鉄道研究部公式ブログ

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近鉄12410系サニーカー購入レポート

 こんにちは。模型班班長です。以前紹介したTOMIX近鉄30000系ビスタEXに続きまして、今回も近鉄特急車両の新製品に関してレポートします。とりあげる製品は、グリーンマックスより発売中の「近鉄12410系」です。

 まずは実車のお話を。近鉄12410系は1980年に登場しました。

電算記号はNNです。2016年12月現在NN11編成からNN15編成までの4両編成5本20両が在籍しています。NN11~14編成は東花園検車区所属、NN15編成は富吉検車区所属です。NN11~14編成は3両編成、NN15編成は4両編成で登場しました。NN15編成の登場後サ12560形を増備し、全編成4両編成化されました。

 現在の編成は大阪難波・京都側から

 モ12410形-サ12560形―モ12460形― ク12510形

となっています。

2015年からはB更新が開始され、内装の更新や喫煙ルームの設置が行われています。2016年12月現在NN11~13編成が更新を完了しており、NN13編成については22000系リニューアル車に準じた新塗装に変更されています。  

また12200系や22000系、22600系といった他の汎用特急車両との連結も可能で編成は4両~10両、線区も難波、奈良、京都、橿原、大阪、名古屋、山田、鳥羽、志摩線近鉄標準軌路線のほとんどで、幅広く運用されています。

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 さて、模型の話に移ります。今回発売されたのは「現行塗装・喫煙ルーム付き基本4両セット」、「現行塗装・喫煙ルーム付き増結4両セット」、「新塗装・喫煙ルーム付き基本4両セット」、「新塗装・喫煙ルーム付き増結4両セット」の4種類で、印刷されている車番はNN11編成、NN12編成、NN13編成、NN13編成となっています。

 今まで12410系を作るにはグリーンマックスの12400系エコノミーキットから改造するしかありませんでした。しかし、これには何か所もの切り継ぎ加工が必要になり、とてつもなく面倒です。なかなか人々の手に届かなかった12410系ですが、今回完成品して販売されることになりました。

 また2017年5月には、「現行塗装・喫煙ルーム無し基本4両編成セット」、「現行塗装・喫煙ルーム無し増結4両編成セット」、「現行塗装・喫煙ルーム無し・12415編成4両編成セット」の3種類が発売されるようです。車番はNN14編成、NN13編成、NN15編成です。

 これで12410系5編成全てがグリーンマックスから完成品として発売されることになります。

 

 では実際に製品を見ていきます。今回レポートするのは新塗装の基本セットです。

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車両ケースです。

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車両ケースの中身です。

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アンテナとヒューズボックスは別パーツになっています。

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モ12413です。

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サ12563です。サ12560形は補助機器類を搭載していないので、重心の上昇を防ぐために、本来、屋根上に6基のユニットクーラーを取り付けるところを2基のみとし、

残りのユニットクーラーは床下に搭載しています。このため、床下全体を覆うダクトが特徴的です。

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モ12463です。

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ク12513です。

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ク12513の喫煙ルームがない側です。

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前面です。

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屋根上です。

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M車とT車で台車が異なります。

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モ12410形とク12510形で異なる車体長もしっかり再現されています。

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4両つなげるとこんな感じです。

 

ここからはTOMIX30000系ビスタEXとの比較です。

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まずは前面。グリーンマックスは車高が高めですね。しかしグリーンマックスは幌カバーやサボ受け(写真ではわかりにくいですが)などが正しく再現されています。また前面窓の大きさや、種別灯と尾灯の大きさにおいても、グリーンマックスのほうがリアルに再現されています。

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M車の台車に関してはほぼ同じ。スカート周りについては、スカートの厚みはほぼ同じですし、乗務員ステップが再現されているTOMIXに軍配が上がりそうですね。乗務員扉についてはTOMIXは取っ手が再現されていません。また乗務員扉や乗降扉のくつずりもTOMIXは未塗装です。(写真のビスタEXのくつずりは筆者が銀色で塗ったものです)

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T車の台車もほぼ同じです。

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パンタ車の屋根上比較。ウェザリングやクーラーキセの塗り分けは30000系についても購入後に僕が手を入れたものなので、大差はありません。ヒューズボックスの立体感に関しては、屋根と一体成型のTOMIXより別パーツのグリーンマックスの方がいいですね。

 

続いてはグリーンマックスの従来製品との比較です。ここでは12200系を例に見ていきます。

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台車の固定方法はビス止めタイプ(左)からピンタイプ(右)に変更になっています。

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室内の座席表現について、ただの板状のもの(左)から、ある程度リアルに造形されたもの(右)に進化しています。

f:id:nrcofficial:20170210001654j:plainスカートの固定方法は、床板の上側(上)から下側(下)へ移っています。

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ライトのON-OFFスイッチも、スカートと同様に床板の上側から下側に移っているので、床板を外さずにスイッチを扱えるようになりました。

 

近鉄汎用特急車の特徴と言えば「他車種との連結」。ということで、各形式との混結の様子を。

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12200系スナックカーとの連結。

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30000系ビスタEXとの連結。

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22000系ACEとの連結。

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22600系Aceとの連結。

 

近鉄12410系新塗装・喫煙コーナー付き基本4両編成セット」の紹介は以上となります。皆さんもコレクションの1つに12410系サニーカーを加えてみてはいかがでしょうか。

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執筆:模型班班長(No.7211) 

写真:No.7211,No.7402

校正:副編集長(No.7203)