南海の車両形式(その10、6200系)
☆6200系とは?
6200系は車両性能向上・イニシャルコスト低減・機器集約化・保守低減などを考慮した高野線のフルモデルチェンジ車として1974(昭和49)年から85(昭和60)年に東急車輌で製造されました。制御方式は抵抗制御で、電動車がモハユニットとなったほか、前面は3面折妻式とされ客室内でも集約分散冷房装置の採用と内装化粧板の色調・模様の変更がされました。
(↑6507F各停 新今宮駅にて)
☆1次車の製造
1974(昭和49)年にcTMMMMTcの6両編成が2本竣功しました。クハ6501形(Tc)・モハ6201形(M)で構成され、パンタグラフは奇数M車に下枠交差式のものが2基搭載されています。
1次車の編成は以下の通りです。
←難波
6501F:6501-6201-6202-6203-6204-6502
6503F:6503-6205-6206-6207-6208-6504
☆2次車の製造
1977(昭和52)年にcTMMTcの4両編成が4本竣功しました。電動発電機・主電動機・制御装置と先頭部連結器が変更されたほか、客室内の荷物棚が網棚からパイプに変更されています。
2次車の編成は以下の通りです。
←難波
6505F:6505-6209-6210-6506 6507F:6507-6211-6212-6508
6509F:6509-6213-6214-6510 6511F:6511-6215-6216-6512
☆3次車の製造
1980(昭和55)年にには3次車が竣功しました。3次車からは120点電気連結器と連結解放装置が取り付けられ、ブレーキ作用装置には除湿装置が新設されました。
3次車の編成は以下の通りです。
←難波
6513F:6513-6217-6218-6514 先頭車6515・6516
クハ6515・6516は6503Fから引き抜いたモハユニットと編成を組み
6515F:6515-6207-6208-6516
とされ6503Fも一時的に4連になりました。
(↑6503F各停 堺東駅にて)
☆4次車の製造
泉北高速の準急の10両運転化に備え1981(昭和56)年に4次車が竣功しました。長編成化に備え機器の容量が増加されました。
4次車の編成は以下の通りです。
←難波
6517F:6517-6223-6224-6225-6226-6518
6519F:6519-6227-6228-6229-6230-6520
モハユニット6219-6220-6221-6222
モハユニットは6515Fの中間車となり
6515Fは6515-6219-6220-6221-6222-6516
とされ6207-6208は6503Fに戻されました。
☆5次車の製造
1985(昭和60)年に製造された5次車はモハユニット6231-6232のみで8200系3次車に準じた仕様にされました。
このモハユニットは6513Fに組み込まれ
6513F:6513-6217-6218-6231-6232-6514
とされました。
(↑6515F区急 堺東駅にて)
☆改造工事
6200系には長編成化対策工事と新塗装への変更が実施されたほか、6000系と併結可能にするために制御回路と受給電回路の変更も行われました。
☆更新工事
2009(平成21)年に6511Fに更新工事が実施されVVVFインバータ制御になりました。更新工事に伴い車内にもLED式車内案内表示器・非常通報装置・扉開閉予告放送と扉開閉チャイム・ランプが搭載され化粧板と座席の端の仕切りパイプが変更されました。その後現在までに6505F・6507F・6509Fが工事を受けています。
執筆:No.7212(起稿班班長)
※参考文献
車両発達史シリーズ 南海電気鉄道 下巻
鉄道ピクトリアル 特集 南海電気鉄道