灘校鉄道研究部公式ブログ

灘中学校・灘高等学校鉄道研究部公式です。ご質問などはコメントにお書きいただくか、nrcofficial@gmail.comまでメールをお願いします。

南海7100系2~6次車(車両研究紹介・南海その3)

1次車の記事はこちらです↓

nrcofficial.hatenablog.jp

2次車の製造

1970(昭和45)年に2次車の7121F7137Fが製造されました。cMTTMc4両編成とcMTc2両編成があり、Mc車については71197120を欠番として7121から始まっています。また、7100系では2次車以降は新製時から冷房装置を搭載することになり、分散冷房方式の冷房装置が取り付けられ、パンタグラフも下枠交差式になっています。電動発電機も変更され、取り付け位置もMc車からTTc車になりました。

2次車の編成は以下の通りです。

 

難波

7121F:7121-7869-7870-7122 7123F:7123-7951

7125F:7125-7871-7872-7126 7127F:7127-7952

7129F:7129-7873-7874-7130 7131F:7131-7953

7133F:7133-7875-7876-7134 7135F:7135-7954

7137F:7137-7877-7878-7138

 

3次車の製造

 1971(昭和46)年に製造された3次車では主制御器に空転検知装置が内蔵され、M車とT車の間の連結器が空気管内蔵のものになりました。

3次車の編成は以下の通りです。

 

難波

7139F:7139-7955

7141F:7141-7879-7880-7142 7143F:7143-7956

7145F:7145-7881-7882-7146 7147F:7147-7957

7149F:7149-7883-7884-7150 7151F:7151-7958

f:id:nrcofficial:20160731202841j:plain

 (↑7153F7131F 岸和田駅にて)

 

4次車の製造

 1972(昭和47)年製造の4次車からは前面に方向幕が新設され、客室内の荷物棚の網がステンレス製に変更されました。他に主電動機とパンタグラフが変更されています。

4次車の編成は以下の通りです。

 

難波

7153F:7153-7885-7886-7154 7155F:7155-7959

7157F:7157-7887-7888-7158 7159F:7159-7960

7161F:7161-7889-7890-7162 7163F:7163-7961

7165F:7165-7891-7892-7166 7167F:7167-7962

 

5次車の製造

 1973(昭和48)年に製造された5次車からは側面にも方向幕が設置され、扉と吹寄下に腐食防止のステンレス帯が張り付けられました。また、T車の車番が7898に達し、次は7899-7900と百の位が9になってしまい、7901については7000系で実在したため、それ以降は欠番となっていた78437850が使用されました。

5次車の編成は以下の通りです。

 

難波

7169F:7169-7893-7894-7170 7171F:7171-7963

7173F:7173-7895-7896-7174 7175F:7175-7964

7177F:7177-7897-7898-7178 7179F:7179-7965

7181F:7181-7843-7844-7182 7183F:7183-7966

7185F:7185-7845-7846-7186 7187F:7187-7967

7191F:7191-7968

f:id:nrcofficial:20160731202948j:plain

 (↑7145F7151F 今宮戎駅にて)

 

6次車の製造

 6次車は5次車と同じ1973(昭和48)年製造ですが、15次車が複電圧車であるのに対し6次車は昇圧後に出場するため1500Vのみの単電圧車となりました。

6次車の編成は以下の通りです。

 

難波

7189F:7189-7847-7848-7190 7195F:7195-7969

7193F:7193-7849-7850-7194 7197F:7197-7970

 

 これで7100系計152(1次車含む)が出そろいました。また、23次車の前面・側面および4次車の側面への方向幕の取り付けは1977(昭和52)年に完了しています。

 

前期更新修理

 7100系の2次車以降も平成に入ると製造から20年が経過したため、更新を行うことになりました。7100系には前期更新車と後期更新車があり、7127F7131F7133F7137F7143F7153Fは前期更新車で、1989(平成元)年~1990(平成2)年に更新が行われました。主な内容は鋼体取り替え、外板・屋根板張り替え、床材取り替え、内張デコラの新調、荷棚の取り替え、側扉ドアエンジンの変更です。

f:id:nrcofficial:20160731203303j:plain

 (↑7125F 高石~羽衣間にて)

 

後期更新修理

 26次車のうち前期更新車以外は全て後期更新車で、前期更新車の内容に先頭車前面へのスカート取付、乗務員室の車掌台側への仕切開戸新設、方向幕の拡大、車いすスペースの設置などが追加されました。

 

ワンマン機器取付改造

 多奈川線加太線和歌山港線でのワンマン運転開始に伴い7167F7187F7191F7195F7197Fには、2000(平成12)年から2001(平成13)年にワンマン機器が取り付けられました。機器は2200系のものと同じですが、ワンマンとツーマンを切り替えるスイッチが設けられ本線でも運転されています。また、再開閉スイッチや車掌台側の仕切り戸の撤去は行われていません。このうち7187F2016(平成28)429日から「めでたい電車」として運転されています。

f:id:nrcofficial:20160731203348j:plain

 (↑高架化直前の高石駅と停車中の7100系。)

 

一部車両の廃車

 7100系の1次車以外の廃車も始まっています。まず住ノ江検車区での事故により7161Fの難波側2両が2001(平成13)年に廃車、和歌山側2両は7123Fと連結して変則的な編成を組んでいましたが、8300系の導入で2015(平成27)年に廃車されました。他に7141F7193F2015(平成27)年に廃車されていますが、残りの編成は現役です。他の編成も新車の増備により順次廃車されるものと思われます。

 

参考文献

私鉄の車両23 南海電気鉄道

車両発達史シリーズ 南海電気鉄道 下巻

鉄道ピクトリアル 特集 南海電気鉄道

 

執筆:No.7212

校正:編集長(No.7005)