南海7100系2~6次車(車両研究紹介・南海その3)
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☆2次車の製造
1970(昭和45)年に2次車の7121F~7137Fが製造されました。cMTTMcの4両編成とcMTcの2両編成があり、Mc車については7119・7120を欠番として7121から始まっています。また、7100系では2次車以降は新製時から冷房装置を搭載することになり、分散冷房方式の冷房装置が取り付けられ、パンタグラフも下枠交差式になっています。電動発電機も変更され、取り付け位置もMc車からT・Tc車になりました。
2次車の編成は以下の通りです。
←難波
7121F:7121-7869-7870-7122 7123F:7123-7951
7125F:7125-7871-7872-7126 7127F:7127-7952
7129F:7129-7873-7874-7130 7131F:7131-7953
7133F:7133-7875-7876-7134 7135F:7135-7954
7137F:7137-7877-7878-7138
☆3次車の製造
1971(昭和46)年に製造された3次車では主制御器に空転検知装置が内蔵され、M車とT車の間の連結器が空気管内蔵のものになりました。
3次車の編成は以下の通りです。
←難波
7139F:7139-7955
7141F:7141-7879-7880-7142 7143F:7143-7956
7145F:7145-7881-7882-7146 7147F:7147-7957
7149F:7149-7883-7884-7150 7151F:7151-7958
(↑7153F+7131F 岸和田駅にて)
☆4次車の製造
1972(昭和47)年製造の4次車からは前面に方向幕が新設され、客室内の荷物棚の網がステンレス製に変更されました。他に主電動機とパンタグラフが変更されています。
4次車の編成は以下の通りです。
←難波
7153F:7153-7885-7886-7154 7155F:7155-7959
7157F:7157-7887-7888-7158 7159F:7159-7960
7161F:7161-7889-7890-7162 7163F:7163-7961
7165F:7165-7891-7892-7166 7167F:7167-7962
☆5次車の製造
1973(昭和48)年に製造された5次車からは側面にも方向幕が設置され、扉と吹寄下に腐食防止のステンレス帯が張り付けられました。また、T車の車番が7898に達し、次は7899-7900と百の位が9になってしまい、7901については7000系で実在したため、それ以降は欠番となっていた7843~7850が使用されました。
5次車の編成は以下の通りです。
←難波
7169F:7169-7893-7894-7170 7171F:7171-7963
7173F:7173-7895-7896-7174 7175F:7175-7964
7177F:7177-7897-7898-7178 7179F:7179-7965
7181F:7181-7843-7844-7182 7183F:7183-7966
7185F:7185-7845-7846-7186 7187F:7187-7967
7191F:7191-7968
(↑7145F+7151F 今宮戎駅にて)
☆6次車の製造
6次車は5次車と同じ1973(昭和48)年製造ですが、1~5次車が複電圧車であるのに対し6次車は昇圧後に出場するため1500Vのみの単電圧車となりました。
6次車の編成は以下の通りです。
←難波
7189F:7189-7847-7848-7190 7195F:7195-7969
7193F:7193-7849-7850-7194 7197F:7197-7970
これで7100系計152両(1次車含む)が出そろいました。また、2・3次車の前面・側面および4次車の側面への方向幕の取り付けは1977(昭和52)年に完了しています。
☆前期更新修理
7100系の2次車以降も平成に入ると製造から20年が経過したため、更新を行うことになりました。7100系には前期更新車と後期更新車があり、7127F・7131F・7133F・7137F・7143F・7153Fは前期更新車で、1989(平成元)年~1990(平成2)年に更新が行われました。主な内容は鋼体取り替え、外板・屋根板張り替え、床材取り替え、内張デコラの新調、荷棚の取り替え、側扉ドアエンジンの変更です。
(↑7125F 高石~羽衣間にて)
☆後期更新修理
2~6次車のうち前期更新車以外は全て後期更新車で、前期更新車の内容に先頭車前面へのスカート取付、乗務員室の車掌台側への仕切開戸新設、方向幕の拡大、車いすスペースの設置などが追加されました。
☆ワンマン機器取付改造
多奈川線・加太線・和歌山港線でのワンマン運転開始に伴い7167F・7187F・7191F・7195F・7197Fには、2000(平成12)年から2001(平成13)年にワンマン機器が取り付けられました。機器は2200系のものと同じですが、ワンマンとツーマンを切り替えるスイッチが設けられ本線でも運転されています。また、再開閉スイッチや車掌台側の仕切り戸の撤去は行われていません。このうち7187Fは2016(平成28)年4月29日から「めでたい電車」として運転されています。
(↑高架化直前の高石駅と停車中の7100系。)
☆一部車両の廃車
7100系の1次車以外の廃車も始まっています。まず住ノ江検車区での事故により7161Fの難波側2両が2001(平成13)年に廃車、和歌山側2両は7123Fと連結して変則的な編成を組んでいましたが、8300系の導入で2015(平成27)年に廃車されました。他に7141F・7193Fも2015(平成27)年に廃車されていますが、残りの編成は現役です。他の編成も新車の増備により順次廃車されるものと思われます。
※参考文献
私鉄の車両23 南海電気鉄道
車両発達史シリーズ 南海電気鉄道 下巻
鉄道ピクトリアル 特集 南海電気鉄道
執筆:No.7212
校正:編集長(No.7005)