灘校鉄道研究部公式ブログ

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1.夏期取材旅行の記録 Vol.2:二日目前半[磐越西線班] 【2020年灘校鉄道研究部部誌「どんこう」】

日目 27日 前半

磐越西線

おはようございます。去年は超がつくほどの駄文を書いてしまったのでもっとマシなものを書けたらいいですね(死亡フラグ)。はいそこ、もうすでに死亡しているとか言わない。おふざけはこの辺にして本文にいきましょう。

 

 朝は窓から差し込む朝陽で目が覚めました。やはりこうやってすっきり起きられると嬉しいし気分がよいですね。普段目覚ましを使わずに起きている(起きられているとは言ってない)身からすれば、旅行のときに(自分がセットした)うるさい不快な音楽に起こされるなんてのはないほうがいいものです。

同室の後輩たちも起こさなくても起きてくれました。優秀ですね。助かります。それで余裕ぶっこいてたら集合ギリギリになりました。よくないですね。よくない。間に合ったのでセーフということにしておきましょう。

 長岡からおはよう信越に乗ります。特急型車両で運転される全車指定席の通勤快速なのですが、長岡に7時13分に着くという時間の早さ、そして鉄研が指定していた座席が多かったという理由で空いていたように見えますね。時間帯をずらして2本走らせるなどの対策が必要なのではないでしょうか。

 列車は新潟駅を目指して進みます。さすがは米どころ新潟、沿線はずっと田んぼが見えます。その中の細い道を自転車で通学している高校生が見えて、少し羨ましかったですね。僕らが鉄道に乗って視覚だけで感じながら爆速で通り過ぎるだけの風景を、彼らは見るだけでなく聴き、匂いを嗅げるのです。視覚以外で車窓を味わうのが難しいというのは鉄道の難点でもありますね。

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快速おはよう信越号。特急しらゆきにも使われる。

 そして列車は新津に着きます。駅の周りには住宅しか見当たりませんね。駅にはニューデイズしかなく、どうにもメインは総合車両製作所というイメージになってしまいます。

 そしてこの班の名前になっている磐越西線です。座席の硬いキハ110に乗り会津若松を目指します。乗客はそれほど多くなく地元民はちらほらという感じで、地方で地域輸送を担うのは快速ではなく普通列車なのだと実感しましたね。普通に乗ったわけではありませんけれども。列車は快調に飛ばしますがかなり揺れます。

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 車窓からは阿賀野川が見えます。かなり黄土色に濁っていますね。沿線に焼き物の産地があるのでしょうか。と思って調べたらありましたが関連は不明ですね…… 残念です。

 顧問の先生が旅の記録に部員を撮影していらっしゃり、一部の部員は寝姿を撮られていました。喜多方までは電化されていて、そのまま会津若松に到着です。

会津若松は終着駅型(命名:自分)の構造だということをこのとき初めて知りました。会津鉄道只見線も来ています。現在大雨の影響で不通になっていますが乗りたかったですね…… 只見線。そんな思いに駆られながら改札をでます。観光する時間はなかったのでコンビニで買い物をします。水を手に取りふと隣の冷蔵庫を見ると会津産の牛乳がありました。荷物が増えるのが嫌だったのでお土産は買いませんでしたが腹も減ってきたので買わない手はない! ということで郡山行の車内で飲むことにしました。4両ホームに停まっていたので前の方に乗ろうとすると、前の2両は回送として発車していきました。ではそれで需要は2両分かというとそんなことはなく、会津若松からすでに座席は埋まっていました。列車の後方展望を眺めながら牛乳を飲みます。適度に乳脂肪の味がして、牛乳の香りもして美味しかったです。そのあと更科信号所で列車の行き違いをしましたが、信号所長いですね。果たしてこんなに必要なのでしょうか。

猪苗代辺りからもっと人が乗ってきてかなり混雑していました。別に僕は体力があるうちは座らない方針なのでいいのですが足腰のよくないお年寄りが座れていなかったですね。知り合いとみられる方と交代で座っていらっしゃってまだよかったですが、このようなことができない方もいらっしゃるかもしれません。私も気を付けようと思います。

 列車は郡山に着きます。ここでお昼ご飯を調達しなければなりません。構内のお土産屋で駅弁を覗きますが1000円以上のものしかありませんね……(絶望)。結局少しお値段は張りましたが牛めしを買いました。ご飯も無事確保し、福島に向かいます。と、ここで顧問の先生が荷物を置き忘れそうになります。本来忘れ物に注意するよう呼びかける立場のはずの先生が忘れ物未遂をするなんて鉄研旅行はなにがあるかわかりません。注意しているようでいて実は非日常に踊らされて穴ができていることもあり得ます。そのことを改めて認識させられた気がします。このあと部員は僕が知っている限りでは忘れ物をしていないので、このことのおかげというのはあるのかもしれないですね。

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 気を取り直して福島に向かいます。車内はさすが福島県の都市間輸送の中核を担う区間だなと思うような2両では足りない気がする感じの混雑です。するとそこに車内放送が流れます。

「本日は大変多くのお客様にご利用いただいているため次の駅ではすべてのドアが開きます」

いやそれはないやろ。というわけでいつもどれくらいなのかはわかりませんでした。さすがに鉄研部員だけではこんなことにはならないはずでしょう。残念ですね。ただ二本松が想像より大きい町でしたね。

 そうして体感としてはかなりすぐに福島に着きました。ここで買っておいた牛めしを食べます。牛肉が適度に柔らかくてよかったです。レシピは素朴そうなのに、牛丼チェーンの牛丼とは全く一線を画した味わいですね。材料って偉大やなとおもわざるを得ませんね。それではこの辺りで磐越西線班の旅はおしまいです。次の班からも楽しんでお読みください。

【文責 高校一年 7507】