灘校鉄道研究部公式ブログ

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山陽6000系細評(車両研究紹介・その1)

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本形式は、1964年に登場し老朽化した3000系を置き換える目的で製造され、2000年製造の5030系二次車以来16年ぶりの新造車両となりました。2016年3月6日には乗り入れ先となる阪神梅田・阪急神戸三宮まで試運転を行い、2016年4月27日にデビューしました。

車体は1962年製造の2000系タイプⅣ以来山陽電車に多く使用されてきたアルミニウム合金で、前頭部も3000系以来の伝統である高運転台パノラミックウィンドウとなっています。

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前照灯は前面中央上部にHID4灯(内側にハイビーム2灯、外側にロービーム2灯)を配置したもので、標識灯は前面上部両脇にLED、種別行先表示機は全てフルカラーLEDとなっています。前面下部のHM掛けやステップは従来通り配置されています。

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編成はクモハ6100-サハ6300-クモハ6000で、パンタグラフはサハ6300に二基搭載。Mc(CP)-Tp(SIV)-Mc(CP)ですので、3両で1ユニットを構成しているようです。

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現在は6000F6100・6001F6001に幌座が取り付けられており、先の試運転などでも6両で運転の際には6100と6001の連結でした。

連結器には廻り子式密着連結器を採用。復心機構は取り入れられているようです。

先頭車のジャンパ栓は6100・6001の浜側に設けられています。

クーラーは集約分散式を採用、1両に2基搭載しており、クーラーキセはステンレス製となっています。

台車はボルスタ付軸はり式空気ばね台車で、主電動機はかご型三相誘導電動機・制御装置はIGBT-VVVFとなっています。

車体構造は、全長が先頭車18280mm・中間車18180mmで、窓・ドア配置は先頭車運転台側が1dD3D3D2、助手側がd1D3D3D2、中間車が2D3D3D2となっています。

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車体隅は面取りされ、妻窓も接着窓とされたことで非常にフラットな印象となっています。配管上部は従来通り赤色に塗装されています。

連結面は転落防止幌が固定されていますが、前頭部の転落防止幌は蓋がボルト止めされています。

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客ドアには扉個別開閉装置が導入され、須磨など待避時間のある場合などは客室内保温の為に扉横のボタンでの開閉操作となりました。

扉上部には扉開閉予告ランプと盲導鈴が備えられ、LCD15インチモニタも設置。五か国語での案内表示となっています。 扉の外側は山陽電鉄のコーポレートカラーである赤一色に塗られ、左右には朝日をイメージした三色の帯が貼りつけられています。

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 次回の車両研究紹介記事は山陽6000系細評(車両研究紹介・その2)を予定しております。

 

執筆:副参謀(No.6903)