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運賃と輸送形態から鉄道を読み解く(起稿班研究第二号・その5)

 今回は前回の続きの九州地方(1項目だけですが)、そして有料特急について書かせていただきます。

 

δ:九州地区
①福岡から大牟田方面
  A)福岡~二日市・久留米・大牟田
  JR九州 博多~二日市(*4) 280円
      博多~久留米(*5) 740円
      博多~大牟田   1290円
西日本鉄道 西鉄福岡~西鉄二日市 340円
      西鉄福岡~西鉄久留米 620円
      西鉄福岡~大牟田   1020円

*4:JR二日市駅と西鉄二日市駅は乗り換え駅ではありません(徒歩約15分)
*5:JR久留米駅西鉄久留米駅は乗り換え駅ではありません(徒歩約30分)

 九州地方に関する考察はこの①A)しかありません。というのも九州の大手私鉄は一社だけ、さらにその一社である西鉄も主要な路線は天神大牟田線だけだからです(系統が違う路線として貝塚線がありますが路線長が短すぎるので今回は除外しています)。
  まず福岡~二日市に関して言うと、JR二日市駅への西鉄の最寄り駅は西鉄二日市駅ではなく紫駅です(西鉄福岡からの運賃は西鉄二日市と同じ340円)が、この項に限っては市の中心地までの運賃で比較しております。この時点では距離はJRの方が短く、福岡からも近いのでJRの方が安くなっております。しかし久留米までとなるとJRが鳥栖を経由していることもあって運賃は逆転し、西鉄の方が安くなっております。

もっとも、注釈5で述べてあるようJR久留米駅西鉄久留米駅は道のりにして2.4km、すなわち鉄道の駅1~2つ分もの距離があるのであまりこの二社が競合しているといった風には考えづらいですが。

そして最後に福岡~大牟田ですが、この区間では距離はJRの方が5kmほど短いですが、JR九州の運賃は本州三社よりもさらに高くなっているため運賃は西鉄のほうがかなり安くなっております。ちなみに、西鉄とJRとの完全な乗り換え駅は大牟田駅だけだったりします。

 

3.有料特急
 ここまで、ずっと運賃の話をしてきましたが、速達列車に乗るときにはこの他に「特急料金」がかかることがあります(名称は会社や効力によって変化します。また、速達効果よりも着席効果・座席指定効果に対するようなものもありますが、ここでは特急料金に分類します)。このような制度を導入している大手の鉄道会社(その1で掲載した会社)にはJR(旅客6社全て)、東武鉄道西武鉄道小田急電鉄京成電鉄京急電鉄名古屋鉄道近畿日本鉄道南海電鉄です。以下の表をご覧ください。
会社名 観光特急 ビジネス(都市間・アクセス) 通勤ライナー

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この表は各社の特急列車等の乗車券以外に別途料金がかかる列車の運行目的を考察したものです。基本的に{○…その目的の列車がある △…主眼はそうではないがその目的で利用することも可能 ×…その目的での列車は存在しない}という基準で書いています。また、特急は原則特急専用の車両を用いて特急を名乗っている物を原則とし、ライナーは着席整理券制度(満席になったら販売終了)をとっているもののみ含めています。
なお、料金制度については次回述べさせていただきます。

お読みいただきありがとうございました。

執筆:No.7210
校正:副編集長(No.7005)・部長(No.6903)

 

起稿班研究第二号記事はこちら↓

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