5/28 信号トラブル発生中の学研都市線のレポート
5月28日7:51に四条畷駅にて発生した信号トラブル(同一区間を通過した複数の列車でATSの誤作動が発生するトラブルだったようです)により、学研都市線、東西線及び宝塚線の一部区間において遅延や行き先変更といった事案が発生しました。私は午前中は学校の土曜講座だったのですが、午後は暇だったので、14時頃より京橋駅にて学研都市線上り列車の運用状況の調査を開始しました。ここでは珍しい表示のみをピックアップして紹介します。
1.普通 長尾行(ノーアンダー普通幕)
長尾行き自体は珍しくはないのですが、ノーアンダーのシンプルな普通幕は、誤幕表示をしている時か今回のようなダイヤ乱れ時にしか見られないかと思います。該当編成は207系T10編成+S61編成でした。
2.普通 徳庵行([A]普通幕)
そもそも徳庵行きという列車自体が定期運用では存在しません。その上、青色の帯が特徴の[A]普通幕というのは学研都市・東西線では神戸線直通の下り列車(西向き)でしか使用しません。二重にレアであると言えるでしょう。該当編成は321系D16編成でした。ちなみに、今回の調査では徳庵行きを12本観測しました。(全て普通列車)
3.普通 徳庵行(207系体質改善車)
207系体質改善車は5月29日時点で4両×9編成、3両×1編成の計39両が活躍中ですが、そのうちZ8編成(+S19編成)とZ9編成(+S43編成)の2本が徳庵行きとして運用されました(写真はZ8編成)。筆者は207系体質改善車の徳庵表示を初めて見たのですが、過去に表示された例はあるのでしょうか…?
4.区間快速 長尾行→区間快速 放出行、快速 長尾(放出)行→普通 長尾(放出)行
普通長尾行き、放出行きを除き、現ダイヤでの設定はありません。→は列車の行先・種別変更を表します(以下も同様)。区間快速長尾行→放出行の該当編成は321系D28編成です。快速長尾→普通長尾は8本、快速放出→普通放出は2本確認しました(編成略)。この他にも快速同志社前行き→普通長尾行きを1本、また17時台以降に快速木津行き→普通長尾行きを数本確認しました。後者に関しては帰宅に使用した列車も同じ運用でした。
快速放出→普通放出の内、1本についてはこのような表示に…。上り列車で青帯の普通幕というのも十分面白いのですが、注目は記号無しの旧幕という点でしょう!現在全ての207系、321系で路線記号付き新幕が使用されています。この学研都市線上りにおける青幕×旧幕という組み合わせも大変貴重な物だと思われます。
5.快速 木津行→普通 長尾行(ノーアンダー快速幕)
ノーアンダー快速幕は1番と同様、誤幕時かダイヤ乱れ時にのみ見られる代物です。普通長尾行きに種別、行先を変更しましたが、車両の表示は行先のみの変更で出発して行きました…。該当編成は207系H6編成+S30編成です。
6.快速 長尾行→普通 長尾行([G]快速幕)
黄色の帯が特徴の[G]快速幕は、2番の[A]普通幕と同様に学研都市・東西線では宝塚線直通の下り列車(西向き)でしか使用しません。該当編成は321系D28編成です。
7.その他
ご覧の通り、16:30前後には徳庵行きが3本連続するという大変珍しい事態に。車掌も客への説明にてんやわんやといった様子。
こちらは忍ヶ丘駅の電光掲示板です。快速系統を全て普通長尾行きとして運行したのですが、快速通過駅では快速列車による臨時停車として扱われ、このような表示も見られました。
結局5月28日の一連のダイヤ乱れは、21:30の振替輸送終了まで約13時間半続いたそうです。久々に混沌とした学研都市線が見られ、興味深かったです。もっとも、一般客にとっては迷惑極まりない話ですが…。
執筆:No.7203
校正:編集長(No.7005)