和田岬線について(後編)
前回は和田岬線の路線や車両について紹介しましたが、今回は山陽本線内で行われる回送運転について紹介します。個人的には、こちらの方が興味深いかもしれません。
④山陽本線内の回送
和田岬線の車両(103系)は、乗務員研修にも使われるため、運用のない昼間に、様々な運転が行われます。その中のいくつかを、段階に分けて紹介したいと思います。
1.神戸貨物ターミナル駅までの回送
まずは、兵庫駅から近いJR鷹取駅付近にある神戸貨物ターミナル駅まで行きます。
神戸貨物ターミナル駅に停車中の103系
和田岬線兵庫駅を出ると、和田岬駅に向かう線路と山陽本線へと合流する線路と分かれます。ここから山陽本線の線路に入って、比較的ゆっくり走るのです。神戸貨物ターミナルまでは和田岬線専用の線路なので、前後の列車に影響することはありません。乗務員研修の第一関門と言えるでしょう。
2.山陽本線回送
兵庫から、大久保まで行ったのち、折り返して西明石の車庫に入庫するものです(帰りはその逆です)。なお、これは103系の車両点検も兼ねて行われることもあります。そして、山陽本線内を爆走します。すごい音ですよー。往年の活躍ぶりが蘇る走りです。僕は、この回送を至るところで撮りました。その写真のいくつかを紹介します。
◆大久保駅
◆明石駅
◆垂水駅(先頭)
◆垂水駅(横バージョン)
◆垂水福田川
◆須磨海岸
◆須磨駅
◆鷹取
この回送は、平日に1回ほど、日曜日には必ず走ります。すごい爆音なのでぜひ見てみて下さい。
⑤今後の和田岬線
このようにまだ原型に近い103系が何往復もしている和田岬線ですが、今後どうなるかは気になるところです。103系が置き換えられるとしたら、どんな車両になるのか見ていきます。
説1 205系説
阪和線の205ですね。6両固定編成で、塗装がスカイブルーで103と同じなので、塗装変更の必要がありません。しかし、201系は和田岬線内での運転試験が実施されているのに対し、205系はまだされていません。
説2 207系説
和田岬線では、103系が点検などで西明石に行っている間、207系が代走として走っています。その207系が正式運用に入るというものです。比較的新しい(?)ですが、3両+3両なので、不便ではあります。今後が気になりますね。
最後までご覧いただきありがとうございました。大阪環状線も順次入れ替えが行われていますので、これから103系はどんどん減っていくでしょう。和田岬線の103系もこれから注目されるかもしれませんね。
※写真は特記なき場合は筆者撮影です。
執筆:No.7506
校正:No.7212(起稿班班長)
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