灘校鉄道研究部公式ブログ

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<特集> 2016年春ダイヤ改正 アーバンネットワーク②(特集第一号・その2)

昨日に引き続き、JR神戸線とその直通路線に関連する改正内容について取り上げます。

高槻駅に一部のはるかが停車
 外側線の新ホームが完成する高槻駅。新快速はダイヤ改正後は新ホームを利用することになりますが、この新ホームにはるかも停車することになりました。朝ラッシュ時の関西空港行き4本と、夕ラッシュ時の京都方面行き10本が対象です。後輩の話によると、はるか利用客の中に新大阪ではるかから乗り換えて高槻を目指す需要は一定数あるということで、今回の停車はそれに応えた形になります。なお、高槻駅の新ホームには、新快速と特急の双方に対応する形で昇降式(ロープ式)のホーム柵が設置されます。また、高槻駅での新快速と快速・普通との乗り換えが階段を経由しなければならなくなったことに対するなんらかの救済措置はとられない見通しです。

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上り外側線の新ホーム(撮影は10/31)新快速・はるかはこのホームに発着することとなります。

 「はるか」関連の話題としてはこの他に、日中にはるかを増発(正確には土・休日の一部に運転されていた臨時列車を定期化)し、5年ぶりに再び日中も30分おきにはるかが運転されるようになります(定期列車扱いでの運転は6年ぶり)。なお、日中以降における京都駅の発車時刻は現在の毎時15(・45)分から毎時0・30分に変更されます。

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増発・停車駅増加となった特急はるか(撮影は2013/3/7)

 

④特急しなのの大阪駅乗り入れの廃止
 1日1往復だけ長野駅から大阪駅まで乗り入れていた特急「しなの」が名古屋発着に変更され、大阪駅への乗り入れを終了します。これにより、JR3社をまたぐ昼行特急がなくなることになります(夜行特急も含めると「サンライズ瀬戸」がJR4社をまたいで運行しています)。理由の一つとしては、両社の戦略上の理由(JR西日本としては、金沢経由でいってもらったほうが儲かり、JR東海としては東海道新幹線を使ってもらったほうが儲かるため)が考えられるほか、そもそも意味を成さなくなっていて空いているということがあげられます。下の表をご覧ください。

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 この2つの表は、(新)大阪~長野間の旅行にあたって、大阪~金沢間はサンダーバードを使い、金沢~長野間は北陸新幹線を使うルートと、しなの9号・16号で乗り換えなしで行くルート、新大阪~名古屋間は東海道新幹線を使い、名古屋~長野間はしなのを使うルートをあげ、しなの9号・16号に時間をあわせて比較したものです。なお乗り換え案内などでは東京経由のルートも出てきますがあまりにも高く、現実的でないため記載していません。いくら乗り換えが要らないといっても、他の経路より1時間以上かかるうえに1日1本しかない「しなの9号・16号」を利用する意味は少ないといえるでしょう。値段も東海道新幹線経由とは1000円ほどしか変わりません(価格は通常期の場合)。北陸新幹線経由は、東海道新幹線経由と時間が変わらない割に値段が高く、一見するとメリットがありませんが、現地の行き先によっては威力を発揮するほか、将来北陸新幹線がさらに延伸されると時間面では優位に立てるかもしれません。
 なお、特急「ひだ」の大阪駅乗り入れについてはこれまで通り継続されます。

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大阪駅11番線に停車中の特急しなの9号。


普通列車の大垣乗り入れの廃止
 大阪・京都方面からの普通列車(高槻~西明石間以西では快速)の大垣駅への乗り入れが廃止されます。現在は1日3往復が設定され、青春18きっぷで臨時快速「ムーンライトながら」を使う客などが使っていましたが、すべて廃止されます。なお米原駅では、上下線とも同一ホームでの乗り換えが確保されるということです。

次回で神戸線関連の話題は終了し、それ以降は他の関西地域の路線にも焦点をあてていきます。

 

 特集第一号の過去記事はこちら ↓

nrcofficial.hatenablog.jp

 

執筆:副編集長(No.7005)

校正・写真:部長(No.6903)