路線別ダイヤ研究 ~東急東横線~(起稿班研究第四号・その2)
- 東急東横線とは
東急東横線は渋谷~横浜を結ぶ24kmの都市型路線である。距離が短く待避駅も途中3駅(自由が丘、元住吉、菊名)というシンプルな路線だが、2013年3月に東京メトロ副都心線と相互直通運転を開始して西武、東武にも乗り入れるようになり、運用の幅が大きく広がった。
停車駅表
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横浜 |
反町 |
東白楽 |
白楽 |
妙蓮寺 |
菊名 |
日吉 |
元住吉 |
武蔵小杉 |
新丸子 |
多摩川 |
自由が丘 |
学芸大学 |
祐天寺 |
中目黒 |
代官山 |
渋谷 |
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特 |
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通 |
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急 |
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各 |
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特→特急 通→通勤特急 急→急行 各→各停
- ダイヤパターンについて
ここで日中のダイヤを見てみよう。東横線の日中ダイヤは一時間に18本。特急4本と急行4本が交互に走る15分サイクルで、ここに全線を直通する各停が8本、菊名折り返しの各停が2本入る。
特急・急行と全線直通の各停の接続は自由が丘・菊名で行われる。それに対して菊名折り返しの各停は元住吉でのみ特急を待避する。
次にラッシュ時のダイヤを見てみよう。一時間あたりの優等列車の本数は、特急の停車駅に日吉が増えた通勤特急と急行の計8本で15分サイクル。ここに各停は日中時に加え全線直通の各停が1サイクルに1本追加され、渋谷~菊名間では15分に4本運転されています。
- 接続パターンの工夫
・日比谷線
日比谷線とは中目黒で接続する。かつて東横線と日比谷線は直通していたが、副都心線と直通運転を行うのに当たって日比谷線との直通運転は廃止された。20m 4ドアの東急車に18m 3ドアのメトロ車の混在がネックになっていたのが理由だ。しかし、日比谷線に向かう通勤客は今でも多い。そこで、できる限りスムーズに乗り換えられるように、東横線が到着する前に当駅始発の日比谷線が待ち受ける構造にしている。
・目黒線
東急目黒線はメトロ南北線や都営三田線と直通運転をしていて、日吉~田園調布では東横線と複々線を形成している。複々線区間では東横線と目黒線が交互に走るダイヤとなっている。武蔵小杉では東横線特急と目黒線各停、目黒線急行と東横線各停が接続し、優等列車通過駅の利用者にも速達列車の恩恵をもたらすことができる。また、目黒線各停の半数は田園調布で東横線急行と接続する。これによって日吉や元住吉から渋谷方面に向かう場合、東横線ではなく目黒線に乗ったとしてもどこかで東横線優等列車と接続できるようになっている。
- 様々な車両
みなとみらい線、メトロ副都心線、西武線、東武線に乗り入れている東横線では様々な車種を見ることができる。ここではそれを挙げていこう。
東急
優等列車運用
・5050系4000番台(10両編成)
急行・各停運用
・5050系(8両編成)
・5000系(8両編成・田園都市線からの転属)
・10000系(優等列車運用)
西武
・6000系(優等列車運用)
・50070系(優等列車運用)
・Y500系(急行・各停で東急車と共通運用)
東急
・3000系
・2000系
- 最後に
副都心線と乗り入れたことで大幅に運用が広がった東急東横線であるが、将来的(予定では2019年)に湘南新宿ラインとともに相鉄線に相互直通運転をする予定である。この時にもダイヤ改正が行われることが予想されるので、どのような運転形態になるのが楽しみである。東急東横線にはまだまだ目が離せない。
執筆者:No.7102
校正:副編集長(No.7005)