ビスタEX購入レポート
こんにちは。模型班班長です。
今回は話題の新製品に関してレポートします。9月16日、トミックスから「近畿日本鉄道 30000系ビスタEXセット」が発売されました。
まずは実車のお話を。近鉄30000系はビスタカー1978年に登場しました。編成は大阪難波・京都側から
モ30200形-サ30100形―サ30150形―モ30250形
となっています。
全編成が4両編成で中間車2両は2階建て車両です。21000系アーバンライナーのデビューまでは、近鉄の看板車両として人気を集めていました。
21000系アーバンライナーや22000系ACE、23000系伊勢志摩ライナーが登場すると30000系は「近鉄の看板車両」の座をこれらに譲ることになります。そして1994年から改造の検討が始まりました。改造されたビスタカーには「ビスタEX」という愛称がつけられました。このEXの由来は以下の言葉それぞれの頭文字です。
- Expectant(期待の)
- Exciting(興奮する)
- Excellent(優秀な)
- Exceed(凌駕する)
- Expansive(広々とした)
主な改造内容は二階建て車両の大幅改良と塗装変更、パンタグラフの数の削減です。当初両先頭車に2基あったパンタグラフはT車に母線を引き通すことで、運転台側のパンタグラフを撤去し、両先頭車ともパンタグラフは1基になりました。
電算記号はVです。2016年9月現在V01編成からV15編成までの計15本60両全車が西大寺検車区に所属しています。また12200系や22000系、22600系といった汎用特急車両との連結も可能で編成は4両~10両、線区も難波、奈良、京都、橿原、大阪、名古屋、山田、鳥羽、志摩線と近鉄の標準軌路線のほとんどで、幅広く運用されています。
↑30000系ビスタEX+12200系スナックカーの8両編成 近鉄八田駅にて
さて模型の話に移ります。筆者は日本橋の家電量販店でビスタEXを購入しましたが、そのお店にはビスタEXの段ボール(6セット入り)が20箱ほど積まれていました。やはり近鉄30000系は地元の関西・中部地方では根強い人気を誇っているのが分かります。また実車が15本もいて大阪、京都、奈良、名古屋、伊勢志摩と色々なところで見られるので、1セットでは満足せず、2セット、3セットと買うという人も少なくありません。メーカー希望小売価格は14800円(税抜)とお手ごろな価格設定となっています。
今まで30000系に関してはトミックスから登場時の姿しか発売されていませんでした。ビスタEXは真鍮製のキットが発売されているのみで、金属製キットとなると値がどうしても張りますし、組み立てには高い技術力が必要です。なかなか人々の手に届かなかったビスタEXですが、今回トミックスが製品化して販売することになりました。
では実際に製品を見ていきます。
↑車両ケースです。
↑車両ケースの中です。
↑難波・京都側の先頭車モ30200形です。登場当初は車内販売準備室があったため、乗務員扉と乗降扉の間の間隔が広いのが特徴です。
↑サ30100形です。模型では動力車となっています。
↑サ30150形です。
↑名古屋・奈良側の先頭車モ30250形です。
↑前頭部です。製品では行き先は大阪難波行きとなっていますが(右)、京都・名古屋・鳥羽・賢島の行き先も付属しており交換できるようになっています。筆者は名古屋行きにしました(左)。
↑両先頭車の妻面です。
↑中間車の先頭車側の妻面です。
↑中間車同士の連結部の妻面です。ガラス張りの貫通扉が再現されています。
↑Mc車の屋根です。前述のパンタグラフ撤去跡も再現されています。
↑Mc車とT車で異なっている台車も作り分けられていますね。
↑車番インレタは15編成全部が収録されています。
↑4両連結した様子。
近鉄特急といえば、やはり連結を楽しみたいものです。
↑30000系同士の連結。実車での30000系同士の連結は、現在はお正月に伊勢神宮参拝のために10両編成で運転される特急でしか見られません。
↑グリーンマックスから出ている22000系も22000系側をTNカプラー化することで連結することができます。
↑同じくグリーンマックスの22600系とも。
「近畿日本鉄道 30000系ビスタEXセット」の紹介は以上となります。皆さんもコレクションの1つにビスタEXを加えてみてはいかがでしょうか。
執筆:模型班班長(No.7211)
校正:編集長(No.7005)