<特集> 2016年春ダイヤ改正 追加編(特集第一号・番外編その11)
今回は、本編で触れられなかった会社の改正内容を簡単に説明していきます。
【神戸新交通】
改正はポートライナーに対してのみ実施されます。六甲ライナーはダイヤの変更はありません。
①平日朝ラッシュ・夕ラッシュの運転本数増加
ラッシュ時の輸送力増強のため、上下線であわせて17本増発します。特に平日朝ラッシュ時については、7時台は3本の増発、8時台は運転間隔を現行の2分23秒から2分10秒に短縮し、三宮発の運転本数が1時間あたり23本から28本となります。ただし、京コンピューター前駅折り返し列車が7・8時台をあわせて5本設定されるため、神戸空港駅にいく列車の数は大して増えません。
②快速運転の中止
平日・休日の早朝や昼間や夜間に1時間に1~2本運転されている快速(貿易センター・ポートターミナル以外の各駅に停車)の設定がなくなり、各駅停車に変更されます。
ダイヤ改正日は2016年3月28日(月)です。
福井鉄道福武線とえちぜん鉄道三国芦原線の直通運転が越前武生駅~鷲塚針原駅間で開始されます。なおこの系統には愛称として「フェニックス田原町ライン」が設定されています(えちぜん鉄道のホームページによる)。
①直通列車は朝ラッシュ時に福大前西福井で折り返す普通電車が2往復、日中以降に鷲塚針原まで運行する急行電車が9往復設定されます。なお直通列車は福井鉄道「駅前線」福井駅電停は経由しません。
②越前武生~田原町間での1時間当たりの日中の運転本数は直通列車をあわせて急行が最大2本、普通が2本となります。また日中以降の時間帯の発車時刻が統一されます。
③木田四ッ辻・公園口電停に急行が停車するようになります。
このほか、各線内で時刻変更が行われます。
ダイヤ改正日は2016年3月27日(日)です。
以下の関東私鉄のダイヤ改正日は2016年3月26日(土)となります。
【副都心線関連】
本編第17回で触れたとおり、横浜高速みなとみらい線・東急東横線から副都心線を通って東武東上線か西武有楽町線・西武池袋線に直通する日中の優等列車(みなとみらい線・東横線内は特急、副都心線・東上線内は急行、西武線内は快速急行)に愛称として「Fライナー」をつけ、旅客案内等に使用します。
「Fライナー」は、東上線直通系統が毎時2本、西武線直通系統が毎時2本の運転となります。また、このうち西武線系統では飯能行きの所要時間が3分短縮されます。また、東武東上線系統は直通列車が東上線内も急行として森林公園まで運転し、和光市駅で準急と連絡します。これにより、所要時間を10-11分短縮します。また、東上線内で快速急行となる列車も土休日早朝に森林公園行き3本(和光市6:43,7:43,8:43)、森林公園発2本(森林公園16:16,17:16)が設定されます。
【東急】
<東横線>
23時台の一部の菊名行急行を元町・中華街まで延長運転するほか、土休日の一部の8両の急行の10両化を実施し混雑緩和をめざします。
<田園都市線>
平日の朝ラッシュ後の上りの準急のうち1本が急行に変更されます。また、平日朝の下り急行計2本と、平日の夕方以降の上り急行・普通計14本が準急となります。
これに加え、中央林間発の始発列車の発車時刻が7分(5:12→5:05)繰り上がり、中央林間発の渋谷行き最終列車が14分(23:40→23:54)、二子玉川行き最終列車が19分(23:54→0:13)繰り下がるほか、下り最終列車も2~17分繰り下がります。
さらに、渋谷着8~9時台の列車については、全体的に発着時刻が見直されます。
<その他各路線>
- 増発が行われる路線:大井町線・東急多摩川線・世田谷線
- 運転区間の延長が行われる路線:大井町線・世田谷線
- 始発の繰上げが行われる路線:世田谷線(上町発三軒茶屋行き始発列車の1分繰り上げ)
- 終電の繰り下げが行われる路線:東急多摩川線(平日下りの多摩川発蒲田行き最終列車の8分繰り下げ)
- 時刻変更のみの路線:目黒線・こどもの国線
【東武】
①池袋行きのTJライナーが朝2本設定されます(池袋7:05,9:11着)。着席料金は下りTJライナーとは異なり410円となっています(ふじみ野駅から乗車する場合は310円)
②下りのTJライナーも平日・土休日とも3本増発され、平日は18時から24時まで、土休日は17時から21時まで30分おきに設定されます。なお平日23:30発、0:00発は森林公園行き、他は小川町行きです。
③日中時間帯の準急のうち毎時2本(半数)を川越市発着から森林公園発着とし、川越市で快速と接続します。
④現在6本設定されている通勤急行がすべて準急に置き換えられます。
⑤越生線の平日朝の輸送力が見直されます。
⑥池袋発の森林公園行きの最終列車が14分(23:48→0:02)繰り下がるほか、その他の一部の終電が1~2分繰り下がります。
⑦川越市発の池袋行きの始発列車が7分(4:57→4:50)繰り上がったうえで準急となり、池袋到着が14分(5:43→5:29)繰り上がります。また、小川町発寄居行きの普通の発車時刻も数分繰り上がります。
【西武】
<池袋線系統>
①現在飯能行きとして運転し、飯能から最終の西武秩父行きに接続する特急「むさし47号」について、金曜日に限り西武秩父行きに延長されます(従来の西武秩父行き最終特急は池袋21:30発)。
②土休日において、飯能21:35発池袋行き特急「むさし54号」と、池袋22:30発飯能行き特急「むさし47号」を増発し、夕方以降の時間帯において30分間隔で特急を運転する時間帯が延長されます。
③東京メトロ副都心線へ直通する快速急行と池袋発着の準急との接続駅を練馬駅に統一(現在は飯能行きは石神井公園駅で準急から接続、元町・中華街行きは練馬駅で各駅停車に接続)し、池袋~飯能間の最短所要時間を44分に短縮します。
④平日21時台において、小竹向原駅の発車時刻見直しにより東京メトロ有楽町線・副都心線からの乗り継ぎ時間を最大5分短縮します。
⑤土休日の7-12時台に池袋駅に到着する優等電車をすべて10両編成に統一し、混雑緩和をはかります。
<新宿線系統>
①平日の本川越7:55発の西武新宿行き特急小江戸を増発するほか、後続の特急についても現在の小江戸10号と12号にあたる列車が約10分繰り上がり、小江戸14号にあたる列車が約20分繰り下がります。
②土休日において本川越10:04発の西武新宿行き特急小江戸と西武新宿11:10発の本川越行き特急小江戸を増発します。
③日中時間帯において、下り特急列車の西武新宿駅の発車時刻を毎時30分発から毎時40分発に変更します。
④平日の朝ラッシュ時の上り列車(本川越発の通勤急行西武新宿行き、拝島発の急行西武新宿行き)の最速列車の到着時間を1分短縮します。
⑤土休日の9・10時台に西武新宿駅を発車する列車において、3本ある急行西武遊園地行きを不定期運転とし、急行本川越行きを2本増発します。またこの時間帯の各駅停車の本数も見直します。
⑥土休日の一部の優等列車が8両から10両に変更します。
⑦終電の混雑緩和をはかるため、西武新宿0:01発の準急新所沢行きを増発します。またこれに関連して新所沢発の準急西武新宿行き(西武新宿23:45着)モ増発します。
なお、山口線についても時刻の変更があります。多摩川線については変更はありません。
改正ギリギリのタイミングになってしまいましたが、追加編は以上です。
今回の第一号特集記事・番外編はこの後ダイヤ改正前後の利用状況の比較記事を1~2回掲載して終了となる予定です。
執筆:部長補佐(No.7005)
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