鉄道模型コンテスト2016 結果報告
灘校鉄道研究部は今年も鉄道模型コンテスト(www.moraco.jp)に参加しました。その結果についてご報告します。
鉄道模型コンテストは毎年8月に東京のビッグサイトで開催され、当部は今回で5回目の参加となりました。過去に最優秀賞1回、優秀賞2回を獲得しています。
今年はモジュール部門とHOゲージ車両部門の2部門に参加しました。
モジュール部門の作品タイトルは「下町」。日本の下町の朝をイメージして製作しました。
昨年に引き続き今年も優秀賞を受賞しました。ありがとうございます。
こだわった点をいくつかご紹介します。
住宅や商店などの建物や、商店街のアーケードは全て工作用紙やプラ材から自作で作りました。建物の内装や商店街の中まで作りこんでいます。
建物を製作する際は都市工学を学び、建蔽率や容積率など実際の規制に沿って設計しています。
道路はコルクを貼った上にザラザラな塗料をいくつか調合したものを塗装しています。路面の表示やマンホールはもちろん、アスファルトの補修跡まで再現しました。
「鉄道」模型として、線路周りにも力を入れて製作しています。バラストはエアブラシで少しづつ色を変えながら塗装しました。
架線柱は戦前に鉄道会社が電力供給を行っていたという設定で二段の架線柱になっています。Nゲージ用やHOゲージ用の既製品をパーツごとに切り取ってプラ棒を用いながら度組み立てし、また真鍮工作を施す事によって、既製品には感じられないリアルな雰囲気を演出しています。
その他にもATS地上子などの小物を配置するなどしています。
住宅街を流れる水路はボードを切り欠いて溝を作り、そこにエポキシ樹脂を流し込んで再現しました。水路に架かる橋や水門はもちろん、水路の中のゴミまで自作で細かく作っています。
下町の雰囲気を演出するための小物も欠かせません。
ベランダに干されている布団はクッキングペーパーを細かく切り塗装して再現しました。ゴミ捨て場に並べられたゴミ袋はパテを丸めた物を黒く塗装して再現しました。
その他にもこだわった点は多数あります。来年2017年5月2,3日の文化祭で展示致しますので是非ご覧になってください。
HOゲージ車両部門では「87系気動車 トワイライトエクスプレス瑞風」を製作しました。加藤祐治賞を受賞しました。
車体はJw_cadで設計し、タミヤのプラ板をカッティングマシーンで切り出し、側面は車体断面に合わせた自作の車体金型を使用して熱変形による曲げ加工を行い、妻面と接合しています。前頭部はプラ帯材等を使用し、タミヤの接着剤に含まれる合成樹脂等を上手く利用することで複雑な曲面ながら正確かつ強度のある構体としています。
こちらも文化祭で展示しますので、完成した姿を是非ご覧ください。